私が車中泊をするようになったのは16年前のことです。
子供を連れていろいろな体験や、普段見ることのできない景色を見せてあげたいと思ったのがきっかけでした。
当時、まだキャンピングカーは所有していなくて、安く手に入った軽1BOXバンに2×4の角材で床を底上げしてその上に板を敷いて、さらにその上に100均で買ったスポンジマットを敷いただけのとても簡単なものでした。
ガスコンロや水タンクなどのキャンプ道具やレトルト食品、水などをベッド下の収納に入れてリヤルームはほぼいつでもベッド状態でした。
そんなチープな車でしたが、当時保育園児だった息子は「ボロボ」と名付け気に入っていたようでした。
ボロボとは「ドクタースランプあられちゃん」に出てくるのりまき博士の愛車の名前で、なんかそっくりだったそうです(笑)。
そのボロボと私と息子は時間があると旅に出かけ、いろいろな体験をして楽しい時間を過ごしたものです。
Point 1:車中泊をしていると旅館やホテルで宿泊したのでは味わえない自然からのご褒美がいっぱいもらえました
昼間はできるだけ息子のしたいことを優先してたっぷり時間を与えました。
旅の目的は時間に管理された急ぎ旅ではなく、息子に良い思い出を作ってもらえれば良かったからです。
富士五湖の周りを走っていると湖で遊びたくなり、SLが走っていればゆっくり見ていたくなり、息子の気の向くままに計画性のまったくない旅をしていました。
そんな旅をしていると色々な体験ができます。
もちろん偶然です。
峠の頂上にあるドライブインで車中泊をしたときは、朝起きると目の前に雲海が広がっていました。
息子を起こしてその雲海を車内から見せてあげるととても驚き、急いで車外に飛び出します。
今、自分の目の前で起こっていることが信じられない様子です。
朝ごはんの支度をして食事をしてしばらくすると、そのドライブインがオープンしました。
そのドライブインのオーナーが話しかけてきてくれて、息子に「カブトムシ好きか?」と聞くと息子は「うん!」と。
そうしたら、「ここにいっぱいいるから好きなだけ持って行け!」とムシロをめくっていっぱいのカブトムシを見せてくれました。
息子は全部持って帰る!と言っていましたが、もちろんそれは拒否(笑)
2匹だけもらって帰りましたが、カブトムシは買うもんだと思っていた息子にとっては驚くべきことだったようです。
たとえば、こんなことも旅館やホテルに泊まっていたのではありえない話です。
自然だけに限らず、人との触れ合いも楽しめるは車中泊旅行だからではないかな?と私は感じています。
Point 2:時間に縛られないのでここだ!と思ったところに時間が割けます
私たちの旅行はいつも行き当たりばったりです。
もちろんいい意味で・・・と自分では思っています。
旅行に出かける前に家族に一応のリサーチはします。どこか行きたいところはあるかと。
リサーチしても特にオーダーがない場合は、いつも方角だけ決めてスタートします。
ひどいときは家族でじゃんけんをして、息子が勝ったら右、娘が勝ったら左・・・などとゲームをしながら道を選ぶこともあります。
目的地がかなり遠いところでない限り、基本的には一般道を走ります。
ただ、近所については高速を使います。
単なる時間の無駄になりますから。
なぜ一般道を走るかというと、普段は高速を利用することが多いので、けっこう何回も通っている地域でも、実は知らないところがたくさんあったりします。
そういうところを走っていると新たな発見があったりするので、もったいなくて高速での移動はできる限りしたくありません。
しかも高速代がケチれるのですから一石二鳥です。
うちの場合は基本的に昼間は子供たちの好きなようにさせるので、夜、子供たちが寝てからはちょうど良い移動時間になります。
車の助手席は車酔いする娘の専用席になっているため、かみさんはいつでも後ろの席なのですが、夜の移動の時だけは助手席を堪能しています(笑)。
旅行中は子供たち中心になってしまうので、夜の移動時間は夫婦の会話の時間でもあります。
GWやお盆休みなどの混雑するときでも、下道は意外と空いているものです。
子供たちが小さいときは、水族館とか公園とかいろいろなところで足止めを食らいました。
たっぷり遊んだ子供たちをよそに今日のお風呂と宿泊場所をリサーチしておきますから、すぐ近くで寝てしまうこともしばしば。
ここ!と思ったところで宿泊できる車中泊旅行だからこそできる技ですね。
Point 3:金銭的にもメリット大!キャンピングカーは元が取れるんです!
最初はボロボに乗っていたわけですが、その後はキャンピングカーに乗っています。
普段使いもできないと困るのでバンコンと呼ばれる、ハイエースなどをベースに内装を施したキャンピングカーです。
バンや軽バンを自分でいじった場合はもちろんですが、キャンピングカーを買っても金銭的にもメリットが大きいのです。
バンコンなどは平均すると500万円~600万円で乗り出しできますが、普通に10年以上は乗ってしまいます。
また10年乗っても下取り価格がかなり残っているので、実際に10年間で使うお金は300~400万円ほどになります。
さて、車中泊と旅館などを使った旅行ではどのくらいの差が出るのでしょうか?
お正月休みやGW休み、お盆休みと大きな休みを使って年間12泊程度した場合、その差は70万円ほどになります(細かい計算は省きます)。
そうすると10年間で700万円くらいは浮く計算になります。
勝った時の価格を十分に賄えるほどキャンピングカーでの旅行は節約できるのです。